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チューブマイク祭り その1

4月 10, 2014 in blog

かなり間隔が空いてしまったが、前回の予告通りのチューブマイク祭りの報告。

常に、欲しい機材のリストが頭の中で溢れまくっている僕だが、その優先順第一位がチューブマイクだ。

以前に書いたこともあるが、僕の中で常に飢餓感があるのが、スペシャルなボーカルマイクだ。

勿論、声というのは千差万別で、どんな声でもOKというマイクは存在しないことは知っている。

今のところ、僕がボーカルに使っているマイクは、ノイマンU87ai、AKG C-414ULS、Bock Audio U195、Microtech Gefell UMT 70 S、Shure SM57あたり。中でも、U87AiとC-414二本で、8〜9割は占めていると思う。

大きな不満があるわけではない。 しかし、ネットを眺めていると、皆さん持ってる持ってる・・・

ホント、東京の大スタジオにしかなかったような高級ビンテージマイクですら、東京以外のさほど大きくない(失礼)スタジオさんでも当たり前のように持ってる。

一応、この仕事で30年食ってきたのであるが、プロと名乗るのが恥ずかしくなるほど、うちには高級マイクが無い。(ちょと前まで、U87とC414があれば、それで良い感じだったけど、最近皆さんホントに持ってらっしゃる)

それに何より、元々ボーカリストだった我が身とって、これがあれば安心、といったスペシャルな存在感を持ったマイクが欲しいのだ。

やはりそれは、必ずやチューブマイクの中にあるのではなかろうか? という長年の思いを叶えるべく今回は、全部で9本のチューブマイクを取り寄せ、徹底的にテストしてみた。
(ヒビノのF氏、いつもいつもありがとうございます)

今回は、あくまでボーカルにこだわりたいので、ボーカル以外ではアコギしか試さなかった。

勿論、ビンテージなんてもってのほかなので、全て現行品の中からセレクトした。

で、まずはレコーディング中だったバンドさんでテスト。

tube_vo_1.jpg写真のように、AKG C-12VR、Neumann M-149Tube、Blue Bottle、Brauner VALVET、の4本でテスト。Mic PreはRupert Neve Designs Portico 5024。

まず左の緑のボディと金のメッシュグリルが美しいAKG C-12は、とてもスムーズなミッド、豊かなローエンド、充分伸び且つ、少し盛り上がったハイ。好印象だが、ボーカル君の声は、ロックバンドらしく少しざらついていて高域の倍音が多い声。8〜10Kの盛り上がりが痛い感じ。Maid in オーストリア、売価で約50万円也。

真ん中上のぶっといNeumann M-149Tube。実は大本命。 わくわくしながらチェック。。。。
普通に良いが・・・・意外に普通。思った程のチューブ感も無いし、思った程フラットでもない。2〜3Kあたりに若干のクセがある感じ。 勿論良いんだけどね・・・期待感が半端無かった分ね・・・・
勿論ドイツ製、売価は約45万円也。

その下の、巨大な青マイク、Blue Bottle。近年ものは、とみに評判がよろしくないのだが、何と言っても、この後紹介するBraunerと並んで現代の名品、 将来ビンテージ名機間違い無しといわれるものは聞いて損無しということでチョイス。

これは・・・うーん、評判通りだね。見てくれから完全に裏切られるホッそい音。ハイがギスギスしていて薄いロー。他にいろんな交換ヘッドもあるので何とも言えない点もあるが僕的には無し。Maid in ラトビア、なんと売価約60万円也。

最後に右のBrauner VALVET。今回、これと同社のフラッグシップ機 VM1も頼んだのだが、何と、うちの前のデモ貸し出しの際壊されたそうで(買い取り弁償なんだろうか??? 売価約70万円!!!)、残念ながらVALVETのみ到着。

VALVETは 『真空管マイクの最高峰Brauner VM1をベースにしています。VM1同様の、極めて透明な音質と優れた空間表現力、ウォームかつナチュラルなサウンド、これらを小型ボディで実現しました』
と、メーカーサイトに紹介されている。

実際は・・・かなりクセのあるサウンド。いや、悪い意味じゃないよ。とにかく強力なサウンド。他とは一線を画する。確かに、透明でウォーム且つナチュラルとも言えるが・・ミッドから上の押し出し感が半端無く、ハイがキラキラしている。(好きな人はタマランと思う。つまり好みが分かれる音)
声量の無い柔らかい声質の女性シンガーなんかにはバッチグーなんだろうけど・・・売価約35万円也のドイツ製。

結局、決め手に欠けたまま、M-149とVALVETを残し、第2チームのテストに進んだ。

次回に続く。