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髑髏城の七人(ネタバレあり)

6月 13, 2013 in blog

eodv013_01_jk_l.jpg先日、DVDを観た。

内容は、劇団新感線『髑髏城の七人2011年版』 。

1990年に初演された作品で、その後、97年、2004年、そして2011年と、何故か、7年毎に再演される、劇団新感線最大の人気作品。

僕は、1997年版と2004年版もDVDを所持している。要するに結構なファン。

因みに、この二つでは97年版の方が好きだ。(PHOTO1)

2001年の夏。当時、市民参加型の舞台を演出していたのだが、僕の新感線好き(といっても、その時点では『スサノオ』しか観たこと無かった)を聞きつけた出演者の方が、VHSビデオ版の髑髏城を貸してくれたのが初だった。

いやー面白かったのなんの、失礼ながらスサノオの比じゃなかった。特に吉本みっちょん(沙霧)最高!!!

ストーリーは、織田信長亡き後、豊臣秀吉が小田原征伐(関東制圧)へ向かう前夜あたりの関東が舞台。

その関東に、天魔王と名乗り、髑髏党という武士団を率い天下を狙う男が現れた。

そこへ、ひょうひょうとしてスケベだが腕は立つなぞの浪人、捨之介が登場。

髑髏党に追われる娘、紗霧を助け、旧知の無界屋蘭兵衛 (むかいやらんべえ)という色里の主に匿ってもらう。

やがて、天魔王の目的のためには手段を選ばぬ残忍さ、を目の当たりにした捨之介は、それを阻止すべく仲間とともにたった七人で二万の軍勢が待ち受ける髑髏城へ乗り込むのだった・・・・・

前回までのこの作品。天魔王と捨之介、この2人、実はかつて信長の影武者であり、無界屋蘭兵衛は、あの!森蘭丸だった、という設定がミソ。

02221137_5126d9dd097311.jpg通称ワカドクロと呼ばれる2011年版は、小栗旬、森山未來、早乙女太一、仲里依紗、小池栄子、勝地涼等々、今をときめく若手スターをちりばめ、脇は、高田聖子、粟根まこと等、いつもの新感線の主軸達が固め、古田新太、橋本ジュンといった新感線の花形役者をあえて外した配役になっている。

それでも、スターの魅力と、もともと彼らの最高傑作とも呼び声高い内容も相まって、全69公演ソールドアウトという圧倒的な支持を受けた作品なだけに、DVD発売を首を長くしてまっていたのだ。

さて、僕の興味は、やはり古田新太が演じた、ひょうひょうとしてどスケベだけど、めっぽう腕は立ち、懐の深さも併せ持つ男も女も惚れるという主役の鏡のような捨之介を、舞台経験が深いとは言えないが、若手俳優の中ではぴか一の存在感があるように思う小栗旬がどのように演ずるのか? いや、どんな小栗捨之介を魅せてくれるのか?

結果・・・・やっぱり最高だった。エンターテイメントのお手本のような舞台。ドキドキわくわく感満載で、新感線の舞台の醍醐味である、熱、笑い、スピード、涙、全てが網羅されての3時間半、あっという間だった。(特にエンディングの胸が熱くなり泣きそうになりながらの爽快感は他に無い)

森山未來の悲しいくらいに逝っちゃってる目、美しすぎて速すぎる早乙女太一の剣の舞、前から思っていたけど圧倒的な女っぷりに、思わず“姐さん”といいたくなる小池栄子、とにかく一生懸命仲里依紗、 ・・・・そして、ひょうひょうというより爽やかで、どスケベというより勝手に女が群がってくる、かっこ良すぎる小栗旬。

テレビでしか彼らを知らないとしたら、誠に御愁傷様というしかない。まるで異次元の凄みを見せつけてくれる。

やっぱり舞台は素晴らしい!!  (新感線&演出いのうえ氏、最高!!)

元々、古田新太が二役で演じた信長の影武者、天魔王と捨之介という設定(2人とも影武者故に同じ顔をしている)を、小栗捨之介、森山天魔王と、全くの別人という設定に変更し、無界屋蘭兵衛こと森蘭丸と合わせた三人を、信長選りすぐりの小性衆だったということに仕立て直したところが実に素晴らしかったと思う。歴史好きも思わず膝を打つ巧さに、脚本の中島さんに大拍手だ。

(本能寺の変が1582年、秀吉の小田原平定が1590年だから、おそらく物語の舞台は1589年あたり。僅か7年後なので、年齢的にもちょうど合う)

合わせて、近従としてより信長の近くに仕えた天魔王&蘭兵衛と、野にあって世間を探ることを任務とした捨之介の人格形成の違いが非常に分かり易くなっていた。

信長亡き後、その夢幻を引きずったままの天魔王と蘭兵衛。そして、夢は終わったと、何もかも捨て去った捨之介。

まっ、前作までとは、ほぼ違う作品といっても良いかもしれない。

それに、(前作までと違い)歌とダンスがほぼ無かったのが僕的には良かった。やっぱミュージカルは難しい。。。。

このDVD、新感線が展開する『ゲキ×シネ』という、舞台を映画化した作品のDVD化になる。なんと18台にものぼるカメラで演者に迫っている。

長崎の方は、まだまだ知らない人も多いと思われるので、是非観て欲しい作品だ。

予告編にて雰囲気だけでもお楽しみください。