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試聴&ピアノ録音 その1 API 3124+  & SSL Alpha VHD Pre & Adam Audio A7X

4月 12, 2012 in blog

本当にご無沙汰です。ここ2ヶ月は、忙しすぎるあまり全く更新できませんでした、すんません。

その分、ネタはたんまり。(しかし、まだまだ抱え込んでいる仕事が何本も残っているので・・・・・)

実は、去年くらいから、スタジオサウンドのバージョンアップを計るべく、少しずつ試聴を重ねてきたのだが、3月の半ば過ぎに、集中的に聴きたかった機材を集めてみた。(いつもいつもありがとうございます!! 藤村さん!!by Hibino)

mic-pre1.jpgラインナップは以下の通り。

Studio Monitor・・・・Adam Audio A7X

Mic Pre・・・・1. Neve 1073DPA 2. API 3124+ 3. SSL Xlogic Alpha VHD Pre 4. SPL  Goldmic MkII 5. Mackie Onyx 800R

Comp・・・・・EMPIRICAL LABS / EL8X Distressor

Master Clock・・・・Antelope OCX

以上、業界では名だたる名機揃い。一度聴いてみたかったものそろい踏み、つー感じ?

という訳で、少しずつ紹介していこうかね〜。。。。

とりあえず、届いた日に聴ける分は全部聴いた上で、その翌々日(3月21日)に予定されていたピアノによる楽曲集レコーディングに使用する機材を選定した。

クライアントは、いつもお世話になっている活水女子大学の安川先生。安川先生は作・編曲法その他の先生。

つまり、今回の録音は、安川先生の作品集をピアノによる演奏で収録することが目的だ(25曲!!)。ピアノ奏者は、西南学院大学、大分県立芸術文化短期大学の講師の宮崎由紀子氏。

録音場所は、活水女子大音楽学部のコンサートホール(キャパ400)。ピアノはスタンウェイ。

mic-pre2.jpgまずは、A7X。

Adam Audioの名前は、もう結構前から、サンレコ辺りで取り上げられていたので注目していたし、調べてみるとそれほど高額でもないので(2本で15万円程度)、常に10M Studioに代わるモニターを捜している身としては 『ひょっとして行けるかも?』という感じだった。

早速、梱包をほどきセットして聴いてみる。(ソースは僕自身がミックスしたもの)

ファーストインプレッションとしては、ほぉ〜、きれいなハイやねぇ、ローも凄いねという感じ。

ただ、この手の大きさのパワードモニターでは、どうしても10M Studio & PC2002 にパワーで太刀打ちできない。

バンドものも手がけるウチとしては、ここは痛い。大きさも、Photoのように、比べると10Mより一回り小さい。

それと、・・・気になったのは、何を聴いても滑らかに聴こえる。えっ? このミックス、こんなにスムースやったっけ?みたいな感じが連続する。ローも、デフォルメ感があったので、補正してみると・・何か普通・・

もう一つ気になったのは、期待したハイがそれほどでもなかったこと。50kHzまで伸びているらしいが、聴感それほどハイが伸びてる感もないし、スペアナで計っても20kHz付近は落ちていた。(しかし、とてもスムースで痛い感はゼロ)

しばらく聴いたが、よし!! 買いだ!! とまではいたらなかった。その一番の理由は、パワー感の足りなさもあるが、何より、ウチのスタジオではベストのセッティング にしてやれない、ということ。

スピーカーは、最終的にはセッティングだ。色々やってみたがダメで、結局、10Mを凌駕するには至らなかった。

しかし、良いスピーカーであることに違いは無く、ここよりも良いセッティングができるに違いない(オープンスペース)、録音現場には持って行くことにした。

さて、結果としては、勿論、期待した通り素晴らしく、何の違和感もなく仕事ができた。(ここ大事)

安川先生も、関心を示され、名前を聞かれた。

mic_pre3.jpgお次はマイクプリ。今回の主役かな? 先ずは何はともあれNeveということで・・・・・

がっ、とりあえずNeveの話は後にして、結局録音現場に持ち込んだのはAPIとSSL。

とにかく、APIは素晴らしかった。聴いた機種の中ではダントツのSNの良さ。張り、抜け、腰、太さ、どれをとっても一級品で、さすがはAPI、と唸るしか無かった。

DIサウンドも秀逸で、これがあれば、とりあえず他のDIいらんな、という感じ。

SSLは・・・・、まず、聴いた機種中、SNは最も悪かった。肝心のサウンドも、DIを含め、まぁ、そこそこかな?・・・という感じ。(SNが悪いというのは、あくまでも他のスペシャルなものと比較しての話)

ウリの、VHD(2rdと3rdの倍音付加装置)は、とりあえずはっきり変化は分かる。2rdは柔らかくなるし3rdはエッジが立ってくる。(ただし、ノイズも増える)

アウトを落としてインを上げ歪ませてもみたが・・・・これ、使うかな? という感じ。

で、結局、アンビエンスマイク用として使うことにした。VHDは、フルに3rd側にした。87Aiは、ピアノから10m程離れていたため、それなりにゲインを上げたがノイズは全く気にならなかった。

録音は、先ず使用マイクを決めるために、AKG C414とノイマンU87Aiを2本ずつ、スタンウェイへ立て録音した後、作曲家、演奏者、そして僕の三人で聴き比べて決定した。結果、全員一致で414になった。

もし、昔の87iだったら87iになっていたかもしれない・・・それほどAiで変わった。Aiはアンビエンスに使うことにした。

mic_pre4.jpgAPIに入れた414・・・・いやはやなんとも・・・・何のストレスも無い音・・・・

昔から、API は、これぞアメリカン・ロックサウンドと称されることが多く、曰く、パンチがある、きらびやかである等々といわれ、ロック専用のようなイメージもなきにしもあらずだが、確かにパンチもあるしきらびやかでもあるが、決してロック専用等ではない、使い方によって何にでも使える素晴らしいマイクプリだと思う。

個人的には、一番気に入ったマイクプリだ。 ゲインも素晴らしく高く且つノイズレス。

さて、録音は、前半、何やら原因不明のノイズに悩まされたが(結局、オーディオインターフェイス入力チャンネルの接触不良)、安川先生も宮崎先生も決して不愉快になられることもなく、解決してからは、更に快調に録音は進み、結局お一人で25曲全部を演奏され、夕刻までに全て録り切ってしまった。

そして、その夜の打ち上げは思案橋にある台湾料理店。僕は初めてだったがとても美味しかった。

素晴らしい曲と演奏、そしておいしい料理。何とも贅沢で有意義な1日だった。大変ありがとうございました、安川先生、宮崎先生。(完成は、もう少し先ですが・・・)

次回は、長大のロックバンド(クリティカルステート)で使用したマイクプリ群(全部使った)の話だー!! お楽しみに!!