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バーチャルとリアル

5月 20, 2011 in blog

最近というか、ここんとこずーっと感じている事がある。

僕のようなおっさんでも、ショッピングのかなりの割合をネット(バーチャル)が占めるようになった。

理由は色々ある。

まず、安い。

それに、長崎のような僻地に住んでいると手に入らないものがかなりある。

特に僕のような商売はより多い。

しかし、単に、安いから、手に入らないから、だけでもない。

それは、サービスの質ってやつだ。

リアルショップの方が、実際、生身の人間同士でやり取りするのだから当然安心だ、というのが従来の価値観であったはずだ 。

ところが最近そうでもない気がしてならない。

例えば電気製品。自宅のすぐ近所には、全国展開の某大型電気店がある。

なので、家庭で使うようなものはここで買おうと思い、出かけてみると・・・

まず、店員があまりにも知らない。具体的な性能や使い方のみならず、何を置いてあるのかさえ知らない。

結局自分で調べ、探し、見つけ出してレジへ持って行く。

こんなことが結構ある。

勿論、中には凄腕のプロの電器スタッフもいるだろう(多分)、東京には、それこそ百科事典のようなスタッフがいる事も知っている。

しかし、ここは長崎なのだ。・・・・結局、ネットで価格ドットコムで買った方が良い、となる。

でも、その後の対応が問題でしょ!? そうなったらやっぱり地元のリアルショップの勝ちでしょ!?

当然そういう事になるよね。

ところが、そうでもないんだと思う今日この頃なんですなぁ。。。。

前回でも触れた、APPLEにしても、ソフトメーカーのマイクロソフトにしても、はたまた、PC周辺機器を扱っているようなメーカーでも、実に素晴らしい対応をしてくれるんだなぁ〜。

ここんとこ、Macがらみのトラブルが頻発して、上記のサポートを受けまくったんだけど、どこも実に親切且つ丁寧でとことん付き合ってくれるんですな。

このネットビジネスの弱点を熟知し、それを補完し、何をすれば顧客が満足するのか・・・徹底した教育がなされている気がするんですな。

相手は電話の声のみ・・・しかし、面と向かって話すより全然安心感があったりする上、サポートが確実、となれば勝負は見えている気がする。

だからといって、全部がネットになるのも考えられない。

では、どんなところが生き残るのか?

例えばこんな話しがある。僕が長年お付き合いしているとある書店。

15年程、ずーっと、2冊の本を定期購読しているのだが、それを毎月、このお店の方は、配達してくれるのだ。長年、本当にご苦労様です。ありがとうございます。

別に、わざわざ配達する程の量でも額でもない。それこそ、出版社に直接繋いで定期購読を申し込めば、決まった日に郵送されてくる。のにだ、この書店は、暑い日も寒い日も雨の日も風の日も、2冊の本を抱えて持って来てくれる。けっこうな大型書店なんだから、こんな事しなくても良さそうなんだけどね・・・・

実は、これらの本、最近、内容があまり面白くないので、購読をやめようかと思っているのだが、この配達をしてくれる人に申し訳なくて、止めるに止められないのだ。

(書店の方にお願いです。来られる時には電話を下さい。アポ無しで来られると、出かけている事も多いので申し訳ないです。)

この書店が運ぶもの。それはきっと二冊の本だけではない。それは、“信用”であり、“温もり” である、と思うのだ。

この街の中心街が寂れて久しい。未だ回復の兆しはみえない。

ネットでは決して叶わない、現実の店だからこそ可能なサービスの提供ができる店だけが残って行くのだろう。

これは決して対岸の火事なんかではない。

cimg0919.JPG僕らのビジネスだってどんどんネット化している。

例えばマスタリング。これは2MIXを送るだけだから、かなり前からあった。ところが最近は、ミックスダウンさえネットを通じて受け付けているショップ? がある。

これも、各音源をファイル化して送れるので技術的には何の問題も無い。(お客様の満足度は?)

しかも、かなりの低価格 。正直、あんな価格でやって行けるのか不思議なほど。

デフレは、あまねく行き渡っているんですなぁ。。。。

実際のところ、弊社のアマチュアミュージシャン関係の製作は激減している。これは、地元のアマチュアミュージシャンが激減しているだけでも無いのかもしれない。

こりゃぁ、うかうかしてられませんなぁ・・・・

しかしながら!! 大事な事が一つある!!

それは、レコーディングの基本は生音をしっかり録れる事。

言うまでもなく、ライン楽器やボーカル、アコギあたりはマンションや自宅で録れても、本物のチューブアンプサウンドやドラムスのサウンドをマンションや自宅で録るのは大変に難しい。

うちにそんな大層な有名機材がある訳ではないが、それでも、スタジオで録れる生音の素晴らしさは何にも代え難いものがある。

まぁ、そう力んだところで、そんな音を必要とするバンドは減る一方だし、実際の仕事の割合はそれ以外が大勢を占めているのが現実だ。

であったとしても・・・・

ここだけは、僕にとって、このスタジオにとって、譲れない大切なとこなんですなぁ。

※PHOTOは、僕にとっての“リアル”、『Marshall 1959 1971年製』