Archive for 9月, 2008

 

ハマスカ#5 光嶋ノリトモ with 本田孝之

9月 29, 2008 in blog

080928_140301.JPG一昨日からいきなり秋になった。

今年の季節は、スイッチ式のようだ。誰かがカチャンと季節のボタンを押す、みたいなはっきりとした入れ替わりだ。

今日の天気は雨。天気予報は当てにはならない。

・・・女心と秋の空・・・なーんてね。

今年の夏はいつにも増して暑かったし、日常もなんやかんやと忙しく、あっという間に終わってしまった感がある。

しかし、秋こそ僕らの仕事の本番だ。きっと秋は、夏にも増してあっという間に過ぎ去り、気が付くと冬の寒さに凍えているんだろうな〜。

で、昨日は、三週続くハマスカの二週目、光嶋ノリトモ君だ。僕らにとっては、ミッキーと言った方が分かりやすい。

彼はかつて、ボルド、というバンドのボーカルとして、あの大メジャー、ソニーミュージックからデビューしたボーカリストだ。

僕が、ミッキーと初めて会った時、彼はまだ高校生だった。しかし、その飛び抜けた歌唱力に度肝を抜かれた。

時代の風にも乗り、あっという間にメジャーへの階段を駆け上がっていった。

時はバンドブームの最盛期、80年代。僕らも彼らが売れることを確信していた。・・・・・

それから時は流れ、時代は変わった。それでも、彼は変わらず歌い続ける。まるで、生きる証のように。

僕は、彼の歌を聴く度、ある種の嫉妬心を覚える。そのストイックなまでの歌への姿勢に。・・(変態のくせに)

そして今回、彼のサポートをしてくださったのが、長崎のロックギターの神、本田孝之氏だ。

『神』ではあるが、僕らは親しみを込めて“孝之さん”と呼ばせてもらっている。・・・(変態だしね)

この方も、かつて『オーロラ A サウンズ』というバンドでメジャー・デビューを果たした。

しかし、僕らにとっては、やはり、その前の、モビー・ディック時代のハードロックギタリストとしての印象が圧倒的だ。

昔の流麗そのもののプレイから一転、何か、一音一音魂を込めて弾く姿に、ミッキーと同様のストイックさを感ぜずにはいられない。(変態同志だからか?)

今の若いもんに言わせれば、ギターのソロなんてダサイらしい。しかし、僕に言わせれば、弾けるようになってから言え、と言いたい。

本物のプレイに、流行もへったくれもないのだ。

音楽は、やはり、“魂” だと思わせてくれる、2人のライブでした。

さて来週は、『心人』さんです。大村からのゲストです。

男女2人のアコースティック・デュオです。楽しみです。皆さん、見に来て下さい。

愛機シリーズ 番外編#4 Keeley Java Boost

9月 26, 2008 in blog

長崎人のほとんどはチャンポンを好きだと思う。僕も大好きだ。月に最低、1〜2回は食べる。ひいきの店も決まっている。

そんな僕が、今日は珍しく行ったこと無い店へ行った。つい二、三日前、全国ネットで放送された店だったからだ。

さすがに混んでいるだろうと思い、放送翌日は避け、時間帯もずらして1時半頃に行ってみた。

それでも、おじさんおばさんが5〜6人並んでいた。長崎ではほとんど見ない光景だ。(長崎人は待てない。)
さすがに全国放送は違う。

・・・意外に待たずに中に入る。テレビで見たよりずっと狭い。カウンターで5〜6人。テーブルに2人。二階もあるが、多分、3〜4人だろう。

とにかく、てんやわんや、とはこういうことを言うのだろう。恐らく、開店以来最高の大繁盛に、若い店員さんは完全にパニくっていた。一向にメニューもとらなければ水も出ない。

こんな時はしようがないと諦め、自分で水をつぎ、大人しくメニューを聞かれるまで待った。

隣のおばちゃんは、わざわざ矢上(長崎市東部の町、かなり遠い。)から来たという。同じテレビでも、ローカル番組で放送したって、こんなリアクションは決して無い。恐るべし、マイウー石ちゃん。

ひとしきり片付けものをやっつけて、ようやくメニューを聞かれたので、勿論、チャンポンを頼んだ。

料理は隣で作っているらしく見えない。チャンポンは、思いのほか早かった。

見かけも量も至って普通。僕らが良ーく知っているチャンポンそのものだ。
はんぺんもピンク。スープも、クリーミーな、こってりではなく、透明に近いあっさりした感じ。

食べた。・・・・・普通に美味かった。何となく懐かしかった。・・・昔、よく出前で食べたような味・・・・・ というのかな・・・好きな味だ。

しかし550円というのは安い。・・・お客が引いた頃、また行きます。(場所は大波止)

さーて、よーやく本題だ。

前回、リッチー・ブラックモアやクラプトンが、ブースターを使っていたという話をした。

リッチーが使っていたのは、ホーンビー・キューブというブースターだ。

イギリスで、65年くらいから、わずか数年間だけ販売された、ダラス社のレンジマスターというトレブルブースターと同様のものだ。

これは、いわゆるクリーンブースターではなく、どちらかというとオーバードライブに近いサウンドを持っていたらしい。

cimg1144.JPGムラードOC44というゲルマニュウムトランジスタが肝だったので、恐らく、その構造は、よりファズに近かったのかもしれない。ボリュームダウンの音色変化も似ている。

これはエフェクトというより、アンプの一部として使う感じだった。

つまり、掛けっぱなし。使い方はこうだ。

クランチ状態のチューブアンプに使うことが条件だ。そこに、これを使うと、アンプがサチュレーションしオーバードライブする。そのサウンドは、全くナチュラルでアンプそのものと言える。

ギターのゲインを下げると、直ぐさまクリーンになる。オーバードライブのような音色変化は伴わない。ノイズも少ない。

クラプトンやロリー・ギャラガー、トニー・アイオミ、初期のブライアン・メイ等は、ダラス社のレンジマスターのトレブルブースターを、マーシャル、VOX、ハイワット、レイニー等の質の高いチューブアンプと組み合わせて、あの素晴らしいオーバードライブトーンを生み出していたのだ。

つまり、僕らが大好きだったギターサウンドのほとんどは、実は、レンジマスタータイプのブースターのお世話になっていたことになる。

当然のことながら、当時の僕は、まるで知らなかった。

そんな神秘の機材を、現代風にリファインした上で蘇らせたのが今回のゲスト、“Keeley Java Boost” だ。

cimg1137.JPGその4 Keeley Java Boost 2003年製

まずは、その深いブルーの美しい外観と仕上げにうっとりする。僕は、音の良いものは姿も良い、が持論なので、これは、充分にその条件をクリアしている。

ペダルエフェクターの雄、キーリーの仕事だけに、単なるコピーに終わるはずも無く、単に、突っ込むだけだったレンジマスターにゲイン調整とトーン調整の幅を持たせた上で、トレブル、ミドル、フルレンジ、という三つのブーストモードまで持たせると言う離れ業を披露している。

勿論、心臓部は、オリジナルのムラードOC44。

この定価50.000円を超える機材を、そのまま買える訳も無く、辛抱強く、ヤフオクに安く出るのを待って買った。確か、30.000円位だったと思う。ブラボー・ヤフオク!!

さーて、肝心の音である。

まず僕は、クラプトンを模して、レスポールに繋ぎ、マーシャルで鳴らしてみた。

ところが、何だかファズみたいな感じで、ちっともよろしくない。

がっかりして、しばらく放置していたら、ある日、突然思いついた。

『あっそうかー、当時のアンプは、きっとこんなに歪んでなかったはずだ。』

クラプトンが使っていたJTM45やブライアン・メイのVOXも単体ではそれほど強く歪まない。

ところが、僕の1959は、相当歪む。

そこで、ストラトにして、マーシャルをクランチ状態にして鳴らすと・・・・

来た来た来たーっ!!!! まさにあの音。6弦をミュートしてガッガッガッとやると、まさにクィーンの『Now I`m Here』のイントロそのものだ。

音色もサスティーンも、ギターのボリュームへの追従度も想像したとおりだ。

さすがに、リッチーのサウンドは、アンプがメイジャー200ではないので、ちょっと違う気がするが、1959でも、相当近い線は出る。

・・・・・・・長ーーーい間の謎が、すっかり解けたような気がした。

と同時に何となく寂しさも・・・・謎は謎のままの方が、きっと楽しいのだ・・・・

僕がロックに魅せられた頃、そのサウンドの多くが謎であり神秘のベールに包まれていた。アーティスト自体も、自らのサウンドの秘密を公開することを好まず、そのほとんどを隠していたようだ。

(例えば、リッチー等は、ブースターをアンプの後ろへ隠していた。)

完璧に見えるレンジマスターが、何故あんなに早く市場から姿を消したのかも大いなる謎ではある。

それから、40年近く、ついに登場したJava Boostで、あの時代の再現はより容易になった。

いつか、僕らが学生時代に愛したロックを完全再現することも夢ではないな、思わせてくれる機材だ。

ハマスカ#5 チェリー・レッド・グランジ

9月 22, 2008 in blog

今日は、朝から豪雨だった。予報でも、昼過ぎまで雨、その後曇り、のはずだった。

ところが、11時の現場集合のため、10時半過ぎに自宅を出る頃には、雨は上がり、西の空には青空さえのぞいていた。

さすが晴れ男。天晴。。。。

長崎では、稲佐山と岩屋山に雲がかかっていなくて、西の空に青空が見えれば、ほぼ確実に天気は持ち直す。

子供の頃からの体験に基づく知識だ。

さて、そんな昨日の現場は、僕にとって、なんと5週間ぶりのハマスカ。約一ヶ月半ぶりだ。

080921_140303.JPGゲストは、キュートな女性ボーカル、コニィちゃんとおっさんギター(失敬、塚原君)のアコースティック・デュオ、チェリー・レッド・グランジ。

ギターの塚原君と、最初に会ったのは、23〜4年前、僕がエンジニアをしていたライブハウスだったらしい。

らしい、というのは、実は僕は覚えていない。

言い訳がましくなるが、当時はバンドブームの最盛期。
毎週、とてつもない数のバンドをオペレートしていた僕が、恐らく学生だった塚原君を覚えていなくても許してたもれ。

それから約10年後、彼は、自分のバンド、ジョイ・ジャック・ストリートを率いて、我がエコーフィールドスタジオに来てくれた。オリジナル・ミニアルバムを創るためだ。

ブルース・ロック風の男臭いバンドだったと記憶している。僕も、へたくそなギターソロをぶち込まさせてもらった。

080921_142201.JPGそれからしばらくして、バンドを解散させた塚原君。

かわいい女子を相方に、アコースティックデュオをスタートさせた。
欲望に素直になったんだね。

うらやましーぞ!!

まっ、そんなことより肝心のライブなのである。

サウンドは、基本的には、生ギターにさわやかで透明感のあるボーカルが絡む、いわゆるアコースティックなものであるが、それプラス、塚原君自身の打ち込みに依る、本格的なオケも有る、色彩感のあるもの。

いずれにしても、全体を貫くトーンは、彼らの穏やかな人となりを表すように、優しく詩情豊かなものだった。

選曲も、オリジナルだけではなく、松田聖子の“瑠璃色の地球”なんていう渋いカバーも有ったりで、バリエーションに飛んだ内容だった。(個人的に、“瑠璃色の地球” は、松田聖子の最高の名曲)

コニィの喉の不調もあって、しばらくライブをお休みしていたらしいのだが、昨日の歌声を聞く限り、完全復活といっても差し支えないのではないだろうか。

“桜咲く大地”という意味のバンド名のように、今後のさらなる活躍を期待しています。
皆さんも、是非、彼らのライブへ行ってみてください。

愛機シリーズ 番外編#3 Ibanez Tube Screamer TS-9 Analog Man MOD

9月 20, 2008 in blog

あっという間に八月は過ぎ、九月も後半になるのだが、まだまだ暑い。

しかし、この季節は果物が美味い。先日、知人から、旬の梨をたくさん頂いた。みずみずしくて、さわやかな甘さ。この甘さは人間には創れんだろうな〜とかぼんやり思いながら、今朝も堪能した。

さて、今日も続く番外編、オーバードライブ特集。

ふと考えてみる。そんなに僕は、オーバードライブが好きだったのか?

答えは“否”だ。

僕がやっていたバンドのギタリストも、その初期はさておき、本格的な活動していた時期は、マーシャルへ直インだったし、僕自身レコーディング時に、(エンジニアのくせに)ギタリストのセッティングから、(どうしても必要なエフェクター以外)すべて取り外す事で有名だった 。

つまり、何より、アンプ直のサウンドの信奉者なのであり、ペダルエフェクターなど、玩具くらいにしか思っていなかったのだ。

要するに、ペダルエフェクターのサウンドに満足した事等無かったのだ。

大げさに言うならば、エフェクターなど必要悪だった。本来なら、ギターとアンプの間には何も入れたくないのだが、どうしても必要なのであれば、仕方なく使う、・・・みたいな。

理想は、アンプと手のみで最高のサウンドを出そう、なのだ。

で、とりあえず現時点では、マーシャル1959 1971年製と、フェンダー・ツインリバーブ 1980年製 の2台を、ギターアンプ原器として、僕の中の基準としている。(いずれも信用あるリペアショップにて、最高の状態にしてある。)

しかし、 ツイン・リバーブは言うに及ばず、さすがのビンテージ・マーシャル1959をもってしても、歪みに関しては充分とは言えない。ここ一発の、もう一押しが欲しい。

僕は困った。素晴らしいオリジナルを改造するなんてもってのほかだし、ペダルエフェクターは信用できない。

とはいえ、歪みは足りない。・・・そんなある日、僕の価値観を覆す事件が起こる。

それが、今回紹介する 、Ibanez Tube Screamer TS-9 との出会いだった。

cimg1123.JPGその3  Ibanez Tube Screamer TS-9 Analog Man MOD 2002年製。

もちろん、TS-9の存在は知っていたし、SRV御用達も承知していた。
しかし、その昔のマクソンの件(前々回参照)以来、どうも、印象が悪く、実際に手に取って弾きこんでみることは無かった。

ところが、このTS-9。ただのTS-9ではない。アメリカの有名エンジニア、アナログマンによるモディファイ品だ。

※ おっさんらしく、ネットデビューが 遅かった僕にさえ、昨今の、ブティック・モディファイと言われる、腕利きエンジニアに依るエフェクターやアンプの改造・改良の素晴らしさは聞こえてい た。殊に、アナログマンやキーリーの製品の評価は高く、いつか僕も試してみたいと思っていたのだ。

アナログマン。名前はどことなくすっとぼけているが、サウンドは本物だ。

このモデルは、銘機中の銘機と言われ、かのスティービィー・レイ・ボーン(SRV)を虜にしたオリジナルTS-808に、出来るだけ近づけたものだ。

サウンドの中枢であるオペアンプも、オリジナル艶有りJRC4558Dを搭載。
(因に、現行チップとの比較であるが、現行品は、よりコンプ感が強く、それに伴い抜けが今イチ悪い。)

cimg1124.JPG普通のTS-9に比べると、TS-9らしい中域のふくよかな、コンプレッション感のある独特の質感はそのままに、抜けの良さ、ノイズの少なさ、音質の滑らかさ、すべてにおいて別物になっている。

とにかく、その質の高さに驚いた僕は、それまでのペダル観を一新させた。

『いつの間にか、こんな良いもの出ていたんやねー、失敬失敬。』まったくの勉強不足でありました。

このTS-9を、レベルを目一杯、ゲインをそれなりに上げてツインリバーブにぶち込めば、たちどころにあの音(SRV)が飛び出してくる。

僕は、SRVの数々の素晴らしいサウンドの中でも、ダンブルアンプに直インした初期のサウンドが一番好きなのではあるが、自分で、実際に弾いてみると、このフェンダーとチューブスクリーマーの相性の良さには言葉を失う。さらに、ストラトとのコンビネーションは特筆もので、これをいち早く発見したSRVは、やはり天才というしか無い。

今となっては、チューブスクリーマーは、その後のオーバードライブの歴史を塗り替えた機材になってしまっている。

世界最高の呼び声もある、定価100.000近い『ランドグラフ』や、チャー使用で一世風靡した、『ケンタウロス』、その他諸々ほとんどすべてのブティックオーバードライブの起源 は、チューブスクリーマーなのだ。

※ランドグラフは、残念ながら現物にお目にかかったことは無い。ケンタウロスは、発売当時の金箱も、その後の銀箱も良く知っている。チャーと同じマッチレスDC30で弾いた感想は、さらに太くなったチューブスクリーマー、という感じで、・・僕はあまり好きではなかった。 ノイズも多いし、だいたい高すぎる。(実勢で70.000円前後)

チューブスクリーマー自体には、いたく満足した僕だったのだが、そこでまた、一つの思いがむくむくと頭をもたげてきた。

僕の理想のオーバードライブサウンドの一つは、リッチー・ブラックモアのライブ イン ジャパン時のサウンドだ。

とにかくぶっとくて、艶やかで、程よく歪んでいて、素晴らしくサスティーンして、かつ、ボリュームを絞っても、艶やかなままクリーンサウンドになる。しかもノイズレスで。

つまり、マーシャル本来のサウンドを何もスポイルすること無く、ゲインアップすることこそが、僕の欲しい音なのだ。

このサウンドは、決してチューブスクリーマーでは出ない。チューブスクリーマーを使えば、当然、どこまでいっても、その癖に支配される。あの、ミッドが膨らんだハイカットされた音だ。

昔、僕は、きっとリッチーはストラトをダイレクトにマーシャルにぶち込んでいる、と信じていた。
何故なら、数少ないフィルムに映る彼の足下には何も無かったからだ。

しかし、その後、使っていたマーシャルは、200W仕様のもので、あまり歪まないらしいという情報を得る。同時に、何とか?というトレブルブースターを使っていたことも判明。

ショックだった。そりゃそうだ。ダイレクト アンプ 信奉者なんだから。

さらには、その情報に付随して、ブルース・ブレイカーやクリーム時のクラプトンさえも、 同様のものを使用していたことを知る。

愕然とした。確かに、昔のギタリストはよくブースターを使っていた。ブライアン・メイや、ロリー・ギャラガー、チャー・・・そういえば、高校の時のバンドのギタリスト、故 永田ヒデキも、ストラトにパワーブースターを使っていたっけ。

これらのことが発火点となり、僕のオーバードライブ・ブースター収集の旅は始まったのだ。・・・ジャンジャン。

つづく

愛機シリーズ 番外編#2 Marshall The Guv`nor(ガバナー)

9月 19, 2008 in blog

080918_121802.JPG台風は来ないようだ。このまま、本州の太平洋岸を舐めるように進むのか?  どこにも被害がでない事を祈る。

さて、今日の昼食は、僕の好きなトンカツ屋さん、万屋町(多分?)の“かつ吉”。

ご夫婦二人で営むこじんまりとしたお店だ。ここを知って10年以上にはなると思うが、何も変わらない。

僕が食べるトンカツも、ほぼ一品、“ヒレカツ”だ。いつも変わらない。(もちろん、他のメニューも絶品だ)

ほっかほかのご飯に、素麺の入った、ちょっと甘い白みそのみそ汁、シャキシャキのキャベツにゴマのドレッシング。いずれもが抜群のハーモニーを奏でる。

ガツンとトンカツを食ったところで今日のゲストは舶来品だ。メイド イン イングランドだ。

イングランドといえばMarshallでしょう!!

という訳で、イングランドが生んだ、The KING of ROCK AMP = Marshall が、初めて世に送り出したペダルエフェクター、『The Guv`nor ガバナー』を紹介しよう。

cimg1134.JPGその2 Marshall The Guv`nor(ガバナー)

買ったのは、多分、1987〜8年頃。実は、はっきり覚えていない。

この頃僕は、完全にエンジニアとして生活しており、ミュージシャン稼業とは、はっきり線を引いていた時期だ。

しかし、相変わらずギターだけはいじっていた。自宅で弾く分には、小さなアンプで充分なオーバードライブが得られたのだが、スタジオ等で使う、大きめのアンプをドライブさせるには、やはりペダルが必要だった。もう、OD-1では、時代的に対応できなくなっていた。

※ OD-1が活躍した1979年〜 83年位は、日本では、いわゆるスタジオミュージシャンがもてはやされていた時代だった。
彼らは、完全にエフェクターだけで音作りをして、アンプは出来るだけクリーンなものを使っていた。
一時は、アンプさえ使わず、ラインだけで録音していた程だ。
この頃の歌謡曲の歪んだギターサウンドの多くが、OD-1だったと思う 。

しかし、時は過ぎ、時代は回転する。より過激で鋭いサウンドが求めらcimg1135.JPGれるようになり、ギタリストはアンプへ帰っていった。

そんな時、『RAT』というスンゲェーペダルがあるという噂を耳にする。

確かめるべく楽器屋さんへ行ってみた。 RATはあった。ふと、そのとなりに目をやると見慣れたロゴが・・・・

Marshall・・・・それが、Guv`norだった。それまでマーシャルはペダルエフェクターは作っていなかった。

僕にとって、歪みの象徴であり理想形がマーシャルサウンドだったので、当然、それも取り出し、RATと2台並べて試奏を始めた。

どちらも素晴らしかった。しかし、2台とも買う程の余裕も理由も無い。

ひとしきり弾き倒して決めた。・・・・ガバナーに。

理由は、・・・・RATは、やはり、アメリカ製(多分??)らしく、カラッとしていて、明るいサウンドだったのに対して、ガバナーは、あくまでもブリティッシュらしく、ねばっこく、ウエットな質感を持っていた。

根っこにブリティッシュ魂が脈々と流れる俺様なので、RATも捨てがたかったが、ねばっこさに負けてマーシャルをとった。

それから、約20年あまり。ガバナーは、スタジオの脇役として、いつも僕の側にあった。

僕自身にとっては、長い間の愛機だったマーシャルJCM900の、ここ一発のブースターとして活躍した。

時は流れ、いつの間にか、このガバナーもビンテージの銘機の一つに数えられるようになった。
中でも、Made in ENGLAND は、価値が高いらしい。

バカ息子がいつのまにか出世したようで嬉しい。

で、今、改めて聴いてみる。

ツインリバーブに繋いでみる。・・・・歪みもかなりあるし、音質も悪くない。やはり、ロー・ハイが削れるが、こいつには3バンドEQがついているので、補正できる。

ドライブを下げて、1959にブースターとして使っても、かなり良い感じだ。

ストラトでも、レスポールでも使える。かなり使い勝手の良いヤツだったのね。

結論。

まだまだ、充分いける。後は、好みと使いどころ次第なのでは?
これは、単体で十分に音が作れるので、アンプが持ち込めない指定できない場所で、より生きるのではないだろうか?

愛機シリーズ 番外編#1 BOSS OD-1

9月 18, 2008 in blog

かなり久しぶりですな。季節は、一気に秋へまっしぐらかと思いきや、なかなか夏の残像は消えない。

そういえば、今夏は台風が一個も来なかった。今来ているヤツも、多分、長崎はそれる。

この台風が消える頃、一つ、秋は深まるのだろう。

久々なので、今日は、ちょっと毛色の違ったもんを紹介しよう。

唐突だが、僕は、ギターが大好きだ。中でも、エレキギターが。(因に、小生のポジションは、一貫してボーカル。)

誤解を恐れず言えば、エレキギターこそがロックだ。

当然、その周りにあるものも大好きだ。アンプだったり、エフェクターだったり。

という訳で、今日のテーマはエフェクターだ。昔は、“アタッチメント ”なんて言ってたな〜。

エフェクターとの出会いは古い。ビートルズの狂信者になった中三の頃には、すでに知っていた。

それはファズだ。30年以上も昔のことだ。それと、そのファズが一緒に組み込まれたワウワウ、ワウファズ、なんてのもあった。

自分で最初に買ったエフェクターは、マクソンのD&SIIというディストーション(残念ながら、大昔に売却)と、同じマクソンの フェイズトーン999というフェイザー。(なんと今も現役だ。)18才の頃だった。

楽器屋さんで試奏したときは感動したな〜。

とにかく、エレキギターにとって、特にロックギターにとっては、何と言っても、いかに歪ませるかが、今も昔も肝なのだ。

そうなのだ。前置きがはなはだ長くなったが、番外編のゲストは、ずばり、“歪みエフェククト、それも、愛してやまないオーバードライブ特集 ”(長い!!!)なのだ。

かなりの個体数になったので、しばらく続けてみようと思う。

例によって、更にマニアック度が増す事をお断りしておきます。(機器類の名前や機能の説明は、ご存知である事を前提に極力省きます)お好きな方だけどうぞ。

※因に、サウンドインプレッションに使用したギターは、フェンダーC/Sのストラト、あんど、ギブソン・レス・ポール。アンプは、フェンダー・ツインリバーブ1980年製、あんど、マーシャル1959、1971年製。

cimg1132.JPG

その一 BOSS OD-1 1978年製

買ったのは、1978年。

銀ねじで、レッドが、エフェクトON時に点きっぱなしになる、いわゆる第二世代といわれるものだ。
その自然なドライブトーンは全世界を席巻し、今では、ビンテージ品として、プレミアが付いている。

しかし丈夫だ。数々の傷が歴戦を物語っているが、買って以来30年。まったく壊れない、ガリすら無い。恐るべし、Made in JAPAN。

これを最初に聞いた時は、その自然な歪みに本当に驚いた。それまで知っていた、ファズやディストーションとは明らかに違う。キャッチコピーの通り、正に、アンプをドライブしたトーンに非常に近いと思った。

そういえばこの頃は、チャーがブレイクしていた頃で、僕らも、その卓越したプレイとサウンドに大注目していた。

で、彼が使っていた機材を調べた。ギターはご存知、フェンダームスタング。これは、アメリカではビギナー用として売られていた安物で、人と同じモノを嫌う癖のあるアーティストらしいチョイスではあるが、いかんせん、このギターはパワーが無い。

チャーはその欠点を補うべく、マクソンのバワーブースターをかましたcimg1133.JPG上で、マクソンのオーバードライブOD880を繋ぎ、ハイワットにぶち込んでいた。

で、僕は、すぐに、そのOD880と、楽器店に紹介された、同じマクソンのOD808を取り寄せて、OD-1と比べてみた。

※世界初のオーバードライブは、どれなんだろう?  今も続く、マクソンとボスのエフェクター覇権闘争。

試したアンプは、ヤマハのトランジスタアンプ。

驚いた事に、どんなにがんばっても、OD880は、くぐもった情けない音しかしなかった。値段も、OD-1の倍くらいしたので却下。どんな魔法を使えば、チャーみたいなサウンドになるのか、とても不思議だったのを覚えている。

当時の僕らには、ハイワットというチューブアンプがどんなに素晴らしいものか、なんてことも、OD880は、チューブアンプに使用して初めて真価を発揮するもの、なんて事も、知る由もなかったのだ。

OD808は、値段も安く、OD880と比べれば抜けも良かったし、さすがに後のチューブスクリーマーと同等品なので、悪くはなかったのだが、やはり、トランジスタアンプでは、今イチ歪みが足りず、悩んだあげく、OD-1を購入したのだった。

チャーのサウンドは、ハイワットという素晴らしいチューブアンプと、何より、圧倒的な彼のテクニックに依るものなのだ 。・・・・・・しかし、パーワーブースターというのは渋い。

今、OD-1を、改めて聴いてみる。

どクリーンのツインリバーブだと、やっぱり、もう一つ歪みが足りないし、ハイ・ローが、すっぱりカットされているので、ナローな感じは否めない。歪み成分も、荒っぽくてガサツでハウリやすくてノイジー。(良いとこあんのかー?)

その昔絶賛された、マーシャルとのコンビも、オンする前の、ド迫力のレンジ感が、オンと同時に、ぐっと狭まって安っぽくなる。歪みは当然増えるが、汚さも増す。

あ〜あのとき、OD808にしておけば良かった・・・・。

結論。

・・・今の感覚で聴くと、とても使用する気にはなれない 。特に、シングルコイルのギターは。
ハンバッカーだと、幾分、好きな音も出る。しかし・・・・・多分、今後の出番は無いだろうな〜。

唯一、トランジスタアンプで、昔のフュージョンのような曲を演奏するときには、効果を発揮すると思う。
(昔のサウンドを再現するという意味で)その際は、是非、ES-335+コンプレッサーをお忘れなく。

しかし、このOD-1が世に広まったからこそ、その後のオーバードライブの歴史がある事も忘れてはいけない。

何より、僕の青春の始めから、30年も一緒だったヤツなのだ。捨てたり売ったりなんかはできないのだ。

中通りで昼食を・・

9月 03, 2008 in blog

080207_132602.JPG

と、昔の映画のように気どれる街ではない。中通りは、庶民の街だ。

で、今日の昼食はラーメン。

ひと月に、最低1~2回は行く中華の“よこはま”。

よこはまは、市内に何店舗かあるが、あくまでも、僕が行くのは、中通りのよこはまだ。

僕は、ここの“ラーメンセット”が゛大好きなのだ。

ミニ・チャーハンとラーメンと杏仁豆腐がセット(650円)なのだが、何と言ってもラーメンがうまい。

九州では珍しい、豚骨であるのに透き通った醤油スープ。麺は、九州らしく極細のストレートだ。
若干、麺が弱い気もするが、元来出汁好きの僕は、ここのスープにはまっているのだ。
トッピングも、メンマに焼豚に海苔にネギ、というこれ以上ない程のオーソドックスさ。

そう、このオーソドックスさがたまらんのだ。奇をてらう事もなく、正にイメージ通りの醤油ラーメンが出てくる。ていうか・・・最近のラーメンは何かおかしい。弄りすぎてんじゃないのか?

実際、僕は東京で超有名店に何件かいってみたが、正直、感心したもんではなかった 。
一体、何の料理か分からないものさえあった。僕が好きな東京ラーメンは、荻窪で食べた昔ながらの醤油ラーメンだ。(ただ、東京の醤油自体の、黒さと味の違いには、中々慣れない。)

ラーメンはラーメン。うどんはうどん。チャンポンはチャンポン。それでいいんじゃないだろうか?
直球勝負が好きだ。

基本的に、僕は、美味けりゃ、豚骨だろうが醤油だろうが味噌だろうが構わない。

去年閉店した駅前の“一休軒”が、長崎のラーメン屋では一番好きだったが、ここはガチガチの豚骨ラーメンだった。

この“よこはま”は、たしか、僕が高校生になった頃にできたような気がする。とすれば、オープン以来、最低32年は過ぎている事になる。つまり、長崎人がこの味を支持している証拠ですな。 素晴らしい。

“一休軒”が証明したように、味の継承はとてつもなく困難だ。
願わくば、“よこはま”が、いつまでもこの味を絶やさず続けていって欲しいな〜と思うのだった。

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さて、中通り、といえば、最近、素晴らしい店をもう一件発見した。

観光通りから入って最初の横道を右に入るとすぐ、“魚和”というお寿司屋さんがある。

人づてに噂を聞いて、先日、家族で行ってみた。いくつかのメニューがあるが、一番のお手頃メニューである、お昼のすしセット(1200円)を注文。ついでに、お勧めメニューにあった、“茄子の田楽”。大の茄子好きである僕は自動的に注文。

すぐに出てきたおしぼり。丁寧に洗ってある事が分かるいい匂い。すでにポイント高し。

続けておとうし。小鉢にそうめんと野菜の炊き合わせの二種。どちらも美味くて、いやがおうにも期待は高まる。少し時間を置いて天ぷら。揚げたてで最高。天ぷら自体がうまいのは当然だが、感心したのは、やはり出汁。ツユがとっても美味いのだ。そうめんでも同じ事を感じた。

ものすごくジューシーな茄子の田楽をつついているうちに、来ました真打ち。すし。

080829_123701.JPGまっ、これは、1200円という価格を考えれば、充分というレベルのものでした。

そして、魚出汁が効いた美味いみそ汁で〆。ごちそうさまでした。また来ます。

長崎市には、いくつもの商店街があるが、その中でも、最古のものが、中通り商店街だと言われている。
発祥は、豊臣治世の16世紀末期。まだ、浜の町が、その名のとおり浜辺だった頃だ。

時は、大航海時代。

街は、ポルトガル人やスペイン人、イギリス人に支那人(中国人)、彼らがつれてきていた東南アジア人たちが闊歩し、まさに、人種のるつぼのような様相を呈していたんじゃなかろうか。

僕は、そんな時代の中通りを想像するのが大好きだ。
僕にとっては、生まれた場所、であり、高校時代をすごした思い出深い街でもある。