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愛機シリーズ#19 tc.electronic Finalizer PLUS

8月 28, 2008 in blog

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今日の昼食は、久しぶりに、新地の“桃苑”に行った。

日航ホテル?(全日空?)だったかな? の二階にある中華レストランだ。

チャンポン・皿うどんをはじめ、様々なメニューがあるが、僕の目当ては、ほぼ一品。

日替わりランチだ。

これは、写真でも分かる通り、4品ものおかずにスープ、おまけに、デザートもしくはコーヒーまで付いて、840円、という安いを通り越して、元手が取れるのか心配になる程のサービスメニューだ。時にはスープがラーメンになったりさえする。

因に今日は、季節の野菜の中華風天ぷら、鶏と野菜の香味炒め、スーパイコ風エビ、牛スジとゆで卵の煮込み、春雨スープというメニューだった。

当たり前だが、味には一切の手抜きなし。どれも、長崎らしくあっさり優しい味付けで、中華にありがちな油まみれ感が一切無い。近年、メタボの道まっしぐらの僕であるが、思わずごはんをおかわりしてしまう美味さだ。


同じように、盛りだくさんの旨味を満載しているのが、今回のゲスト、tc.electronic Finalizer PLUSだ。

これを手に入れたのは、ちょうど10年前の事。

この頃、というか、それまでの数年間、僕はあることに悩まされ続けていた。

cimg1117.JPGそれは、CDの音圧だ。この頃、CDが出始めた頃と比べると、飛躍的に音圧がアップしていた。

デジタルは厳密なレベルの天井がある。それをオーバーする事は許されない。

つまり、何らかの方法で、音楽的質感を保ったまま、リミッティングしなければならない事を意味していた。

僕は悩んだ。当時、僕らが手に入るものといったら、普通のアナログ・コンプ・リミッタぐらいだ。それでできる事には自ずと限界があった。

当時のアナログ機器を目一杯駆使しても、発売されているCDと比べると、6db近くの音圧差があった。6dbといえば、聴感上で半分だ。これはきつい。

うちのスタジオを使ってくれるバンドさんたちからも、音圧アップの要求ががんがん来ていた。

そこで、東京のマスタリングスタジオにマスタリングをお願いすると言うコースを作って出してみた。名前を出せば、その道の人なら誰でも知っているビッグネームだ。

ところが、それでも思ったように音圧を上げてくれない。思いあまって、直接尋ねてみると、実は、これ以上はお勧めできない。市販品があれほどボリュームがあるのは、レコード会社の指示により、少々歪むのを承知で無理矢理上げている。との回答があった。

な〜るほどな、とは思ったが。音圧はアップしないままだ。そんな時だった。ファイナライザーの告知があったのは。

パラメトリックEQ、マルチバンドコンプ、ピークリミッタ、ノーマライザー、エキスパンダー、etc・・が一台に詰め込まれた、まるで、魔法のような機材だった。

早速、デモ機を取り寄せた。一番普通のプリセットにDAT音源を通してみた。・・・・

結果は、・・・・正に魔法の箱・・だった 。

音の印象は、まず、当然のように音圧がグッと上がり、ビシッとタイトに引き締まる、という感じだ。
特に低域の引き締め感が心地よかった。

もう買うしかない。わずか1U(厚さ4.5cm)の機材としては高めの40万円。 だが、安く感じた。

それから10年。音楽レコーディングの際は、ほぼ常に、最終段に無くてはならないものになっている。

今や時代は、DAWのフルデジタル時代。マスタリングコンプも天井知らずのマスターリミッタも、プラグインで自由自在だ。

僕も当然使っている。しかし、それでもそれだけでは満足のいくサウンドを得られないのも、また事実なのだ。

僕は、ミックス→マスタリングの際、DAWでグルーピングした音源をO2Rに立ち上げ(ここでマスターEQ)、ミックスしたものをアナログで出してアナログコンプのDBX162SLを通し、ファイナライザーを通し、デジタルでDAWに戻す、という面倒くさい事をやっている。(デジタルは24bit48khz)

でも、いくつものやり方を試したあげく、現時点では、このやり方が最も僕の欲しい音に仕上がるのだ。

ただ、この魔法の箱も、使い方にはちょっとしたコツがいる。ノーマライザーでレベルを上げると、早めに歪み出すし、中域にピークの多い音源も、歪み易い。

しかし、それでも、まだまだプラグインよりも良いと僕には思える。

デジタル機器である以上、プラグインに完全に凌駕される日も近いかもしれないが、

それまでは、がんばって働いてくれよ〜。